台所の排水溝のつまりは自力で治せる?原因と掃除方法をご紹介します

台所の排水溝のつまりは自力で治せる?原因と掃除方法をご紹介します キッチン
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台所の排水溝がつまると、水が流れなくなって困ることがありますよね。

シンクに水が溜まり、洗い物もできなくなり、最悪の場合は悪臭まで発生してしまいます。

実は、多くの排水溝のつまりは自宅で解決できるケースが多いのです。

今回は、台所の排水溝がつまる原因から、自分でできる解消法、そして予防策まで詳しくご紹介します。

日常的なお手入れで快適なキッチンライフを送りましょう。

台所の排水溝のつまりの原因とは?

台所の排水溝が詰まる仕組みは、配管内に汚れや固形物が溜まり、水の流れを妨げることから始まります。

例えば、料理後に出る油などは熱い状態は液体でも、排水管内で冷えると固まります。

すると、排水管の内側に油が付着し、さらに油脂に食品カスやゴミが絡みつくことで、大きな塊となり水の流れを阻害します。

また、洗剤や石けんに含まれる成分は、油脂と反応して固形物を作り出します。

これを繰り返すことで水が流れる隙間が狭まり、最終的に排水溝のつまりの原因になります。

このまま台所の排水溝のつまりを放置すると、悪臭の原因にもつながり不衛生です。

台所の排水溝のつまりを繰り返さないためには、シンクの使い方を工夫する必要があります。

今回の記事では、台所の排水溝のつまりの直し方や掃除方法・予防策についてお話ししていきます。

台所の排水溝のつまりの原因は主に6つ

台所の排水溝のつまりの主な原因は、以下の6つです。

  • 油汚れのつまり
  • 食材カスのつまり
  • 洗剤・石鹸カスのつまり
  • フォークなどの食器類のつまり
  • 排水枡のつまり
  • 排水管のサビのつまり

以下では、それぞれの詳しい原因と対処方法についてご紹介いたします。

台所の排水溝のつまりの原因が特定できない場合は、ぜひ参考にしてみてください。

1.一番多い原因は油汚れのつまり

台所の排水溝のつまりの原因に一番多いのは、油汚れのつまりです。

調理や洗い物で流れた油や脂が冷えて固まったものがつまることが原因です。

熱い状態では液体の油も、排水管内で冷却されると固まり、排水管内に付着します。

この油の層に食材カスや汚れが絡まり、徐々に蓄積しやがて水の通りを阻害します。

台所の排水溝のつまりを防ぐためには、直接油を流さずに布や紙で拭き取って捨てたり、排水口を定期的に掃除したりなどの対策が有効です。

2.野菜の皮や種などの食材カスのつまり

排水溝に野菜の皮や種などの食材カスが入ると、配管内でつまりの直接の原因になります。

これらの食材カスは水と一緒に流れにくく、排水管の途中で引っかかります。

その上に、さらに他のカスや油脂が絡みつくことで大きな塊となり、水の通り道を塞いでしまいます。

特に硬い種や繊維質の皮は詰まりやすいため、流さないように注意が必要です。

このようなつまりを防ぐためには、ゴミ受けをしっかり設置し、流れた食材カスをこまめに取り除きましょう。

3.溶け切らない洗剤・石鹸カスがつまる

台所の排水溝に洗剤や石鹸カスがつまる原因は、洗剤や石鹸カスが水に完全に溶けず、配管内で堆積するためです。

特に油汚れと混ざると固まりやすくなり、排水管内に付着します。

この付着物が徐々に蓄積し、食品カスや髪の毛などの他のゴミを引き寄せ、水の通りを妨げる大きな塊になります。

また、関東地方などの地域の水道は硬水が多く、この硬水に含まれるカルシウムやマグネシウムと石鹸カスが結合することで、排水管内にこびりつきやすくなります。

洗剤・石鹸カスのつまりは、洗剤を適量で使用することや定期的な排水口の掃除などを心がけてみてください。

4.間違えて流してしまった食器などがひっかかる

排水溝に食器やフォーク、スプーンなどを落としてしまった場合、排水管の故障や詰まりの原因になります。

また、割れた食器などの破片が排水管の中に残ると、排水管を傷つけてしまいます。

この際、引っかかったものを無理に押し込まず、慎重に取り出しましょう。

また、排水溝カバーやゴミ受けをしっかり装着しておくことで、食器や異物が入り込むのを防止できます。

5.排水管の奥にある排水枡のつまり

排水管の奥にある排水枡のつまりは、流れたゴミや油脂、泥などが枡の中にたまることが原因で起こります。

台所の排水管は、シンク下から伸びる配管を通じて建物外部の排水枡に接続されています。排水管内を流れた水やゴミは、最終的に排水枡に集まり下水管や浄化槽に流れる仕組みになっています。

この排水枡に台所から流れた油脂が固まり、他の汚れと混ざってつまりの原因になる場合があります。

また、庭や外部の排水枡では、落ち葉や土砂が詰まりと重なると、最悪の場合、排水が逆流して室内に溢れてしまうことも考えられます。

排水枡のつまりを防ぐために、定期的に排水枡の掃除を行いましょう。

6.排水管のサビがつまる

台所の排水管のサビがつまり、流れを悪くすることもあります。

主に金属製の排水管の場合、長期間水分や酸素にさらされることでサビが発生し、それが内側で剥がれてたまりやすくなります。

特に古い鉄製の配管は錆びやすく、管内に溜まったサビが他の汚れと結びつくことでつまりの原因になることも考えられます。

また、酸性やアルカリ性の洗剤がサビの進行を促進する場合もあります。

このような詰まりを防ぐには、定期的に配管の状態を点検し、必要に応じてサビに強い素材へ交換しましょう。

台所の排水溝のつまりを自力で直すDIYアイデアと解消方法

今回は台所の排水溝のつまりを解消するアイテムをご紹介します。

  • パイプクリーナー
  • ピーピースルー(業務用洗浄剤)
  • ラバーカップ(すっぽん)
  • 雑巾
  • ペットボトル
  • 真空式パイプクリーナー
  • 重曹とクエン酸

台所の排水溝のつまりには薬剤や道具などを用いて解消できます。

適切につまりを解消するためにも、つまりの原因に応じて解消方法を使い分けてください。

パイプクリーナーでこびりついた油汚れを落とす

台所の排水溝のつまりを解消するために、パイプクリーナーを使う方法もあります。

まず、排水溝にたまった水をできるだけ取り除きましょう。

次にパイプクリーナーを説明書に従って適量注ぎます。

その後、汚れに浸透させるため15〜30分ほど放置します。

最後に、熱湯をゆっくり注いで汚れを流してください。

注意点として、パイプクリーナーは強力な薬剤なので換気をしっかり行いながら、手袋を着用して使用してください。

ピーピースルー(業務用洗浄剤)を用いた解消方法

続いて、ピーピースルーと呼ばれる業者用の洗浄剤を使った台所の排水溝の解消法をご紹介します。

まず、排水溝の水を可能な限り取り除きましょう。

次に、ピーピースルーを適量(約50〜100g)排水溝に直接投入してください。

その次に、40〜50℃のぬるま湯をゆっくり注ぎます。

この際、薬剤が飛び散らないよう注意しましょう。

その後、30分〜1時間ほど放置し、つまりが解消されたら大量の水で洗い流します。

ゴム手袋とマスクを着用して、換気を十分に行いながら作業してください。

一度で直らない場合は、同じ工程を数回繰り返しましょう。

ラバーカップ(すっぽん)の使用も効果的

ラバーカップ(すっぽん)を使った排水溝の解消法をご紹介します。

まず、シンクに少量の水をため、ラバーカップのゴム部分がしっかり密着するようにします。

排水口を覆うようにラバーカップをセットし、垂直に押したり引いたりしながらこの動作を繰り返してください。

ラバーカップ(すっぽん)で水圧が発生させながら、つまりの原因となる塊を押し流すことができます。

最後に水を流してつまりが取れたかを確認してください。

雑巾を使用してつまりを解消

身近なアイテムである雑巾を持ちいた台所の排水溝のつまりの解消法をご紹介します。

まず、排水口を雑巾で敷き詰めて塞いでください。

次に45~50℃のお湯を流して、シンク内の7〜8分目程度までお湯をためましょう。

その後、敷き詰めていた雑巾を一気に引き抜いてください。

大量のお湯を一気に流すことで、つまりを解消できます。

この方法は簡単なつまりには効果的ですが、頑固なつまりにはあまりおすすめできません。

ペットボトルを使った解消方法

ペットボトルを使った台所の排水溝のつまりの解消法をご紹介します。

まず、ペットボトルの口の直径と排水溝の直径があう空のペットボトルを用意しましょう。

次に、排水溝の入口にペットボトルの口をしっかり密閉するように塞いでください。

この時、排水溝の入口にペットボトルの口の間に隙間があると圧力がかからないため、必ず大きさのあうペットボトルを選びましょう。

その状態でペットボトルを強く押しつぶすことで、ペットボトルの圧力によりつまりが解消できます。

この方法は、ラバーカップ(すっぽん)がご自宅にない場合に有効です。

『真空式パイプクリーナー』はより強力で効果的

真空式パイプクリーナーとは、排水管のつまりを解消する専用の器具です。

真空式パイプクリーナーの使い方としては、真空式パイプクリーナーのゴムカップ部分を排水口に密着させ、空気が漏れないようしっかり押さえます。

次に、ハンドルを引いて真空状態を作ってから、ハンドルを押し込むことで圧力がかかります。

これを数回繰り返すことで、水圧がかかりつまりが押し流すことが可能です。

つまりが解消されたら、水を流して正常に流れるか確認してください。

ラバーカップ(すっぽん)よりも圧力が強力なため、より効果的につまりを解消できます。

重曹とクエン酸でしつこいつまりを流す

重曹とクエン酸を使った排水溝のつまりの解消法をご紹介します。

まず、排水口に重曹を1/2カップ(約100g)程度振り入れてください。

次に、クエン酸を1/4カップ(約50g)加え、その上から少量のぬるま湯(100〜200ml)を注ぎます。

このとき重曹とクエン酸が起こす化学反応により、汚れを浮かせることができます。

そのまま約10〜15分間放置し、重曹とクエン酸が汚れに浸透するのを待ちましょう。

その後、熱湯をゆっくり流して汚れを洗い流してください。

この方法は環境にも優しく軽度のつまりに効果的です。

作業中は換気を忘れず、安全に注意して作業してください。

台所の排水溝のつまり問題には2つの予防方法が効果的!

台所の排水溝のつまりを予防するための2つの方法をご紹介します。

  1. 排水溝にネットをつける
  2. 排水溝に油を流さない

排水溝がつまる前に対策を施すと台所を清潔に保つことができ、つまりの予防以外のメリットも期待できます。

1.排水溝にネットをつける

排水溝にネットをつける方法は物理的につまりを予防できるため、予防策として最も効果的です。

まずは、排水溝のサイズに合ったネットを用意しましょう。

ネットを排水溝の受け皿部分にしっかり被せ、食材カスやゴミが落ちないようぴったりと装着します。

この時、ネットが緩んでいるとゴミが下に漏れる可能性があるため、ネットを購入する際には、事前にサイズを確認しましょう。

ネットにゴミが溜まってきたらネットごとゴミを取り除き、新しいネットに取り替えてください。

排水溝用ネットは、簡単に取り付けられるためとても便利です。

排水口にメリットを取り付けるメリット

  1. つまりの予防:食材カスや油汚れが排水溝に流れるのを防ぎ、つまりを未然に防ぎます。
  2. 掃除が楽:排水溝にゴミが溜まったらネットごと捨てるだけなので、手軽に排水溝を清潔に保てます。
  3. 悪臭の予防・軽減:汚れが排水管内に蓄積するのを防ぎ、悪臭を抑えられます。
  4. コストパフォーマンスが良い:安く購入できることや、手軽に取り替えができるため家事の負担を軽減します。

2.排水溝に油を流さない

排水溝に直接油を流さず、排水溝のつまりを防ぎましょう。

具体的な方法としては、洗う前のフライパンや皿に残った油を拭き取る方法です。

油を拭き取る際はキッチンペーパーや新聞紙を利用すると、燃えるゴミとして捨てられるため万里です。

また、油凝固剤の使用も効果的です。

使用済みの油に凝固剤を混ぜて固めて、固形ゴミとして処分することで、油を排水溝に流さずに済みます。

油を流さないことで、つまりの原因となる油の塊の発生を防ぐことができ、排水管に油や汚れがこびりつきにくくなります。

排水溝に直接油を流さないメリット

  1. 排水管のつまりを根本から予防:油が固まって排水管内に蓄積するのを防ぎ、排水トラブルを減らします。
  2. 悪臭の防止:油が原因で発生する嫌な臭いを抑えられます。
  3. 環境保護:油が水質汚染の原因になるのを防ぎ、環境にも配慮できます。
  4. 経済的負担の軽減:排水管のつまりによる修理や、台所のクリーニング費用を抑えられます。

どうしても直らない時はプロの専門業者に依頼しよう

頑固な台所の排水溝つまりを解消するためには、プロの専門業者へ頼る必要があります。

台所の排水溝のつまりが何度も繰り返される場合や、自力では解消できない場合は、早急に専門業者に連絡しましょう。

以下では専門業者に連絡するタイミングや、業者選びの注意点をご紹介します。

1.固形物を落とした場合は自力で直さずすぐに専門業者へ

排水溝に固形物を落とした際、特に大きな固形物を落として詰まらせた場合には、自力で直そうとせずに専門業者を呼びましょう。

固形物などを台所の排水溝へ流してしまうと自力で取ることが難しく、最悪の場合、大掛かりな工事が必要になる場合があるからです。

  1. 排水管を傷つけるリスク:無理に取り出そうとすると排水管やシンクが損傷する恐れがあります。特に金属製の器具を使うと傷や穴ができる可能性があります。
  2. つまりが悪化する可能性:不適切な方法で作業すると、固形物がさらに奥に入り込み、取り出しが困難になることがあります。

2.台所の排水溝のつまりを何度も繰り返す場合にも業者へ依頼

台所の排水溝のつまりを何度も繰り返す場合にも、業者へ依頼してつまりの原因を取り除きましょう。

台所の排水溝のつまりには、専用の薬剤や工具を用いて作業を行わなければいけない場合があります。

そのため、安全性を確保しながら作業しなければいけません。

専門業者に依頼することで、適切な工具と技術で迅速かつ安全につまりを解消できます。

また、専門業者は経験が豊富で、適切な対処方法を熟知しています。

そのため、自力でつまりを解消しようとすると、かえって修理費用が高額になる場合があります。

頑固なつまりは無理に自力で解消しようとはせずに、早めに専門業者へ相談しましょう。

3.業者へ依頼する際には見積もりをとりましょう

台所の排水溝が詰まり、業者に依頼する場合は事前に見積もりを取ると安心です。

まず、詰まりの状況や原因を可能な範囲で確認し、業者に具体的に伝えましょう。

無料で見積もりを出してくれる業者を選ぶと安心です。

また、複数の業者に連絡すれば、作業内容・料金・追加費用の有無を比較することができます。

作業前に正式な料金を確認した上で、作業後の保証についても確認しましょう。

その他、ネット上での口コミや評判も参考にすることで、より信頼できる業者を選ぶことが可能です。

専門業者の公式サイトに記載されている施工実績なども参考にしてみてください。

記事のまとめ

今回の記事では、台所の排水溝のつまりの原因と、その対処法についてご紹介しました。

台所の排水溝のつまりには、予防できるものもあれば、自力で解消できるものもあります。

また、頑固なつまりや排水管の修理が必要な場合には、専門業者に依頼しなければ解消できないものもあります。

台所の排水溝のつまりを防ぐために、まずは排水溝にネットを設置し、異物が流れるのを防ぎましょう。

また、適度に台所のシンクを掃除することも、排水溝のつまりの予防になります。

もし台所の排水溝がつまった場合、軽度であれば自力で解消できます。

しかし、頑固なつまりや原因が特定できない場合には、すぐに専門業者へ依頼してください。

適切な対処方法と判断を行うことで、台所の排水溝のつまりも迅速に解消できます。

ぜひ今回ご紹介した方法を参考に、台所の排水溝のつまりの予防から始めてみてください。